日本ではどんな場所でも蛇口をひねれば綺麗な水が出てきます。
これは現代に生きる私たちには当たり前のことですが、数十年前までは水道はここまで整備されていませんでした。
ところが、近年ではシャワーが普及してきたことなどもあって、水が貴重なものという感覚が失われてきています。
そんな中で、最近ではこうした流れとは反対の動きとして、「節水」をしようという新しい流れも出てきています。
以下ではこの節水について、特に家庭で行えるものに焦点を当てて紹介していきたいと思います。
家庭で使う水の量の中で、風呂で使う水が占める割合はおおよそ25%程度とされています。
風呂で使う水を節水するためには、以下のような工夫が有効になります。
普段意識することはありませんが、シャワーを使用する時には実はかなりの量の水を使っています。
例えば3分間シャワーを使用し続けた場合、何と36リットルもの水が使われることになるのです。
ですから、節水をするためにはシャワーの使用時間をできるだけ短くしなければなりません。
頭や体を洗っている時は水を止めたり、節水用のシャワーヘッドを取り付けたりして、水の使用量を抑えましょう。
浴槽にお湯を溜めると、一般的な家庭の浴槽であれば大体180~200リットルになります。
これをそのまま捨ててしまえばそれだけのお湯を入浴するためだけに使ったことになりますが、洗濯などに再利用すればかなりの節水になります。
浴槽にお湯を溜める際、人が浸かったら溢れる程に入れる人がいますが、これは節水という観点からすれば無駄でしかありません。
そこまでお湯を溜めなくても十分に体を温めることはできますので、お湯の張り過ぎにはくれぐれも注意しましょう。
台所では何かと水を使用することが多いため、ここで節水できるかどうかはとても重要なポイントになります。
台所で使う水を節水するためには、以下のような工夫が有効になります。
食器洗いをしている時には、かなりの量の水が使用されています。
仮に食器を洗っている最中に水を流しっぱなしにしているとすると、5分間で約60リットルの水が使用されることになります。
これを避けるためには、ある程度食器をまとめてから洗うという方法が有効です。
こまめに洗うよりも、汚れた食器がある程度溜ってから洗った方が、より多くの食器を同じ水の使用量で洗うことができます。
食器を洗う際に特に多くの水が必要になるのが、油汚れを落とす時です。
これには、油の残った食器を予め紙で拭いてから洗うという方法が有効になります。
米を研いだ後の水はほとんどの家庭で捨てられていますが、これは実は再利用することが可能なのです。
あまり知られていませんが、米のとぎ汁は植木などへの散水として使うことができるのです。
家庭で使う水の量の中でトイレの占める割合は非常に大きく、何と全体の約30%がトイレで使用されていると言われています。
トイレで使う水を節水するためには、以下のような工夫が有効になります。
トイレにはどの家庭にも、大のレバーと小のレバーがあり、小の方が大よりも約2リットル分水の使用量が少なくなっています。
ですので、大を使う必要のない時にできるだけ小を使えばその分だけ水の使用量を抑えることができます。
トイレのロータンクの中にペットボトル(あるいはビン)を入れておくと、一度に使う水の量をそのペットボトルの容量分だけ減らすことができます。
これまでの一般的なトイレの1回当たりの水の使用量は12~20リットルとされていました。
しかしこれが節水型トイレであれば、1回当たりの水の使用量は4~5リットルにまで抑えることができます。